第八日目。
台風は去る。
午後4時1分着の特急で《青》がM市に戻ってくる。
彼女は読みさしの小説と、写真家への手土産を携えている。
またしても午後2時2分着のタンゴディスカバリーには乗れなかった。
今度はもっと、ずっと遠くの街から戻ってきたから。
彼女は駅前から電話をかける。
ほどなくして、写真家の運転する車が迎えに来る。
午後6時、ふたりは近所のスーパー「フクヤ」で買い物をする。
今日のお買い得品はこんなものや、こんなものらしい。
《青》は好きなお菓子を買う。
午後6時55分、FMラジオで読まれる青の手紙をふたりで聴く。
午後8時、海のそばのボウリング場で久しぶりにはしゃぐ。