第六日目。
朝が来ると、《青》はM市からいなくなっていた。
午前10時、写真家は市役所そばの港へ行き、遊覧船の整理券2枚を受け取る。
午後1時45分、再び港へ。
《青》は現れない。
写真家はひとりで午後2時発の遊覧船に乗る。
海から望むM市の緑を眺めながら、写真家は前日にナガミネさんから聞いた話を思い出す。
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※大切なお知らせ
先日の台風21号の影響で遊覧船の運行が中止となったため、このシーンはこちらの内容に変更されました。
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今日は午後6時55分に、ラジオから手紙は流れない。
午後9時52分、FMラジオで青の手紙が読まれる。
ラジオから流れてくるのは《青》の声だ。
写真家はひとり、彼女のメッセージに耳を澄ます。
M市にいない《青》も、どこかでこの放送を聴いているだろうか?
写真家は家の玄関先に、尋ね人の写真を貼り付ける。